突然ですが、あなたは二重国籍の取得についてどういった意見をお持ちですか?
国際化が進む今法律が変わってもいいんじゃないか?という賛成派かもしれない。いやいや日本の国籍法を変えるべきではないという反対派かもしれない。そもそも二重国籍問題ってどんなものなのかよく分からないという人もいるかもしれませんね。
私はというと、二重国籍の取得に賛成です。なぜ私が二重国籍の取得に賛成しているのか?日本の現状と共にお話していきます。あなたにもぜひとも記事を読んだ上で、もう一度二重国籍の取得について考えてみて欲しい。そして、どのような結論に至ったのか私に感想を頂けると幸いです。
日本での二重国籍の現状は?
日本では現在二重国籍の取得は認められていません。私の子どものように2つの国籍を持って生まれてきた子どもは、22歳になるまでに自分でどちらの国籍を取るか選ばなくてはいけません。
もし国籍を期限内に選択しなかった場合、国籍法によると、法務大臣が書面により国籍選択を催告できます。その後1カ月以内に日本国籍を選択しなければ、催告を受けた人は日本国籍を失うのです。
とはいうものの、国籍の選択は自発的に行われるのが理想と考えられている為、今までに書面による催告がされたという前例はないとのこと。しかしその結果、期限を過ぎても二重国籍を保持したまま生活している人がいるというのも大きな問題の1つの様です。
正直親の立場からすると、日本でも二重国籍の取得が認められるよう法律が変わってほしいと切に願っています。私と同じような境遇の方なら一度は同じようなことを考えたことがあるのではないでしょうか?
日本人の一般的な反応は?
以前、フリーアナウンサーの中村江里子さんが子どもたちの国籍問題についてブログで掲載したことがインターネットニュースで取り上げられていました。旦那さんがフランス人の為、彼女は将来子どもたちがどちらかの国籍を選ばなくてはいけないことに対して胸が苦しくなり涙が出そうになると綴っています。
私も彼女と同じ気持ちだったので、「うんうん、すごく良く分かる!」とうなずきながらニュースを読んでいたのですが、ニュースのコメント欄を見て驚きました。二重国籍取得について圧倒的に否定的な意見が多いではないですか。「子どもが生まれる前から分かっていたことだろう」とか「親の責任」とか「国際結婚して子どもを産んだんだから自業自得」的な言い方をしている人が多く、なんだか自分に言われているような気がして目を覆いたくなりました。
たまたま好きになった相手が外国人で国際結婚をした。そして、2つの国籍を持った子どもが生まれた。その子どもに二重国籍取得を願うことがそんなにも悪いことなのでしょうか?
更には「貧しい国の人と結婚していたら二重国籍取得なんて望まないだろう」といった非情な意見まで。私が思うに、豊かな国だから二重国籍を取得させてあげたいのでは決してないと思います。1つの国籍を選択するということは、2国籍を持って生まれてきた子どものルーツを1つ放棄させなければならないということ。それが悲しいと言っているのです。
閉鎖的な考え方を持つ人がまだまだ日本には多い現実を突きつけられた気がしました。このような世の中では日本が二重国籍を認める日はまだまだ遠いのではないかと感じます。
二重国籍の取得が必ずしも利点ばかりを生むわけではないことは分かります。犯罪、脱税、テロ、外交問題等色々と日本を脅かす問題も生まれてくるため、簡単に二重国籍取得に踏み出すということができないのかもしれません。しかし、国際化を推進するのであれば、今こそ日本も変化を受け入れてもよいのではないでしょうか?
私は現在イタリアで暮らしていますが、日本人の両親のもと生まれ、日本で育ち、日本人であることにとても誇りを持っています。娘はそれが日本だけでなくイタリアと日本2つあるだけなんです。私が日本人として誇りをもって生きているように娘にはどちらか片方を選ぶのではなく、イタリア人と日本人両方の血を受け継いで生まれてきたことに誇りを持って人生を歩んで行ってほしいと思っています。
まとめ
今回は二重国籍問題について少しお話ししてきました。人は自分がその立場になった時に初めて真に考えるようになることと思います。実際に私も自分の娘が二重国籍問題に直面してみて初めて本当に深く考えるようになりました。
実際にその場に直面してみないと実感がわかないかもしれない。しかし、一度自分が私と同じような境遇になったと思って考えてみてくれませんか?家族や友人、身近な人が国籍問題で苦しんでいる。そんな時あなたなら二重国籍取得についてどう考えますか?
二重国籍の取得について閉鎖的な考えを持つ人の数が減り、日本の法律が近い将来変わることを願っています。