あなたは今までの人生の中でカーニバルを見たことがありますか?
リオのカーニバルなんかは世界的にもとても有名で、テレビで見たことがあるという人も多いかもしれません。
私の住むイタリアでも、ヴェネチアやヴィアレッジョ、ヴェロナなどの有名なものを始め、各都市で毎年冬の時期にカーニバルが開催されます。イタリア語ではcarnevale(カルネヴァーレ)と呼ばれ、子どもや大人が仮装して楽しみます。
カーニバルにはどのような由来があるのか答えらますか??質問していてなんですが、知っていたらすごいです!というのも、カーニバルが実際に行われているイタリアですら理由を知らずにただお祭り的な感覚で楽しんでいるという人もたくさんいるのですから。
私も実は理由を知るまでは、イタリアでカーニバルの時期だよ!とみんなが色々と準備しているのを見ても、へぇーそうなんだ?ぐらいの結構客観的に見ているだけの感じでした。しかし、意味をしっかりと理解したら、イタリアのすべてのカーニバルを見てみたいと思うほど、積極的にカーニバルに参加したいという風に気持ちが変化したんです。
今回は世の中でもあまり知られていないであろうカーニバルの由来を、まだ知らないというあなたにご紹介します。ぜひともどのような理由で世界中でカーニバルが楽しまれているのかチェックしてみて下さい。
カーニバルの由来は?
世界中で行われるカーニバル。カーニバルって実はキリスト教のお祭りなんです。期間はイースター前の1月下旬から3月初旬の間で毎年変動するのですが、約1~3週間程行われます。※イースターの日が毎年変動する為、カーニバルの期間も毎年変動します。
キリスト教のお祭りの為、ヨーロッパを含めキリスト教徒の多い国ではカーニバルが盛大に祝われるのですね。
日本語で謝肉祭とも呼ばれるカーニバル。語源はcarnem(肉)+levale(取り除く)という説とcarne(肉)+vale(さらば)と言う説があります。どちらにしても肉と別れをつげなければいけません。なぜ肉に別れをつげなければいけないんだ?と疑問に思いますよね。
なぜかというと、キリスト教ではイースターの前40日間を四旬節(しじゅんせつ)と言うのですが、この期間はイエス・キリストの苦難を考え、キリスト教徒は本来断食や苦行を求められるのです。
この四旬節の断食の為に肉ともお別れをしなくてはならないのですが、四旬節直前にみな肉を食べ楽しんだことがカーニバルの始まりとされているのです!
現在では断食は精神的な意味合いが強く、必ずしも皆が断食している訳ではありません。要は気持ち的な問題なわけですが、そういえば私の義理母は昨年イースター前は甘いものを一切控えていました。四旬節にちなんでいたんですね。
このような宗教的理由がカーニバルにはあるのですが、イタリアでは現在では子どもが楽しむ為のお祭り的な感覚に近くなってきているようです。
カーニバルの期間になるとスーパーマーケットに子ども用の衣装がずらりと並びます。街の広場やショッピングセンター、幼稚園や保育園でもカーニバルのイベントがたくさん行われるため、親は子ども達に様々な仮装衣装を購入して念入りに準備します。
実際に先週の日曜日カーニバルのイベントがあったのですが、まぁみんな可愛らしく色々な仮装をしていました。
こちらはアナと雪の女王に登場するエルサでしょうか?髪までしっかりつけています。
子チーターも発見。かわいい…
他にも様々なお姫様がいたり、家族そろって海賊の恰好をしている人がいたりとみな全力で仮装をして楽しんでいました。
イタリアのカーニバルではcoriandoli(コリアンドリ)と呼ばれる小さい色紙を投げ合います。カーニバルの時期になるとスーパーなどでこのようにコリアンドリが入った袋が売られているのをよく目にします。
他にもカーニバルの時にはスプレーもよく使用されます。
泡状のものや、色付きの少しゴムっぽいものまで種類はたくさんあり、子ども同士がかけ合って遊びます。
カーニバルのイベントでは、日本のお祭り同様出店がいくつか出ていました。アニメキャラクターの形をした風船は世界共通で子どもたちに人気ですね。
カーニバル期間中はどこに行っても地面はコリアンドリだらけ。
私の娘もコリアンドリを投げることに初挑戦!残念ながら急遽夫実家からイベントがあった場所へ行ったため、娘はこの時仮装はしていませんが…とっても楽しそうでした。子どもにとっては年に一度心待ちにしているイベントとなっているようですね。
まとめ
今回はカーニバルの由来と実際にイタリアで行われたイベントの様子をご紹介してきましたがいかがだったでしょうか?カーニバルって楽しむだけのもののようですが、実はきちんとした理由があったんですね。
ぜひとも2月にイタリアへ訪れる機会のある人は、カーニバルの詳細をチェックしてから来ることをお勧めします!私もまだ行けていないヴェネチアのカーニバルを見に行ってみたい。近い将来実現させて、またご紹介させて頂きます。