イタリア語

イタリア語の文法を基礎から学習しようー近過去編ー

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イタリア語で現在形と共にかなり頻繁に会話で使う時制、それが近過去。文字通り最近起こった過去の事を述べる時に使います。

 

私は昨日学校へ行きました。
彼は先週の日曜日山へ行きました。
一昨日子どもが熱を出しました。

 

これらの文章を言いたいとしたら、近過去の時制を使わないといけません。日本語で過去の事を言う際は「~ました」という言い方をすれば良いので比較的簡単ですが、イタリア語ではそうはいきません。

 

正直私もイタリアに暮らし始めた当初は文法書を見ても良く理解できず、恥ずかしながら全ての文章を現在形で話していました。滞在して1年過ぎたごろから徐々に近過去の規則が分かり、少しずつ使えるようになってきたものです。

 

今回は当時の私同様近過去が分からない!!!!という方の為に、イタリア語初心者でも理解できるよう、できるだけ分かりやすく説明します。一見難しそうに見える近過去ですが、規則さえ覚えてしまえば恐れることはないんです!しっかりと規則を覚えどんどん使用していきましょう。

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近過去

早速ですが、近過去を使用した2通りの例文を見てみましょう。

 

①私は7時に家に戻りました。
Sono tornato a casa alle  sette .
(ソノ トルナート ア カーザ アレ セッテ)

 

②私は昨晩ピザを食べました。
Ho mangiato la pizza ieri sera.
(オ マンジャート ラ ピッツァ イエリ セーラ)

 

青字の部分を見てみると、今までに学習した動詞の活用がそれぞれ使われているのが分かりますか?

 

①ではessereの現在活用(Sono)が、②ではavere の現在活用(Ho)が使われています。

 

それでは赤字はどうでしょう?なんだか初めて見る形ですね。赤字で示しているtornatomangiatoは今回初めて出てくる過去分詞の形になります。

 

近過去の文章を作る際は、上記例文でもあるように、次の2つのどちらかの形をとるんです。

①主語+essereの現在活用過去分詞
②主語+avereの現在活用過去分詞

 

ここでまずあなたが疑問に思うであろうこと。どういう場合にessereを使用し、またどういう場合にavereを使用するのか?

 

文法書なんかでは、次のように説明されています。

 

①essereを使用する場合
・移動、状態、存在、変化を表すいくつかの自動詞
・再帰動詞
・非人称動詞
・受動態

 

②avereを使用する場合
・全ての他動詞
・動作や行為を表す多くの自動詞

 

言葉で説明されてもなんだか難しいかもしれませんね。そんなあなたの為によく使用する単語を表にまとめてみました。最初の内はこちらで確認しながら使ってみて下さい。

 

①essereを使用する動詞 ②avereを使用する動詞
andare 行く abitare 住む
tornare 戻る camminare 歩く
arrivare  着く dormire 眠る
partire 出発する guardare 見る
entrare 入る mangiare 食べる
nascere 生まれる preparare 準備する
morire 死ぬ scrivere 書く
uscire 出る、外出する lavare 洗う
venire 来る viaggiare 旅行する
diventare ~になる parlare 話す
costare 費用がかかる studiare 勉強する
svegliarsi 目が覚める telefonare 電話する

 

essereまたはavereどちらを使用するか分かったら、次に動詞を過去分詞の形にします。過去分詞は、今までに習った規則動詞(-are,-ere,-ire)によって形が変化します。

 

①essereを使用する動詞の場合

単数  複数
-are動詞  -ato(a)  -ati(e)
-ere動詞  -uto(a)  -uti(e)
-ire動詞  -ito(a) -iti(e)

※注意が必要なのが、essereを使用する場合”主語の性・数によって過去分詞も性・数一致が必要”ということ。どこまでもついてきますね、性・数一致…。

 

<例>

1.Sono andato in montagna.(ソノ アンダート イン モンターニャ)
私(男性)は山へ行きました。

 

2.Sono andata in montagna.(ソノ アンダータ イン モンターニャ)
私(女性)は山へ行きました。

 

3.Siamo andati in montagna.(シアモ アンダーティ イン モンターニャ)
私たち(男性のみor男女混合)は山へ行きました。

 

4.Siamo andate in montagna.(シアモ アンダーテ イン モンターニャ)
私たち(女性のみ)は山へ行きました。

 

例文の4つの文章、主語の性・数によって過去分詞の形がそれぞれ異なっているのが分かりましかた?

 

それではここでプチクイズ。
「私は昨日学校へ行きました。」という文章を言いたい時はどのように言いますか?

 

正解は、

 

Sono andato(a) a scuola ieri.(ソノ アンダート(タ) ア スクオーラ イエーリ)

 

となります。あなたが男性ならandato、女性ならandataを使用してくださいね。

 

それではもう一つ。

 

「彼は8時に起きました。」をイタリア語にしてみると?

 

Si è svegliato alle otto.(シ エ スヴェリアート アレ オット)

 

が正解。これは再帰動詞なので少し複雑ですね。再帰動詞を忘れたという人は「イタリア語の文法を基礎から学習しよう―再帰動詞編ー」で再チェック。

 

②avereを使用する動詞の場合

単数  複数
-are動詞  -ato  -ato
-ere動詞  -uto  -uto
-ire動詞  -ito -ito

※avereを使用する際には、主語の性・数によって過去分詞の性・数一致をする必要がないので簡単です。

 

<例>

1.Ho comprato uno zaino al mercato. (オ コンプラート ウノ ザイノ アル メルカート)
私(男性)は市場でリュックを買いました。

 

2.Ho comprato uno zaino al mercato. (オ コンプラート ウノ ザイノ アル メルカート)
私(女性)は市場でリュックを買いました。

 

3.Abbiamo comprato uno zaino al mercato. (アッビァーモ コンプラート ウノ ザイノ アル メルカート)
私たち(男性のみor男女混合)は市場でリュックを買いました。

 

4.Abbiamo comprato uno zaino al mercato. (アッビァーモ コンプラート ウノ ザイノ アル メルカート)
私たち(女性のみ)は市場でリュックを買いました。

 

分かりやすくする為essere同様文章を分けて記載していますが、1と2、3と4の文章は全く同じになります。

 

規則動詞の過去分詞の作り方理解できましたか?

 

理解できたら最後にもうひと踏ん張り!

 

過去分詞には不規則変化するものもあるんです。えぇー!と思いますよね?私も思いました…。不規則変化するものに関しては暗記するしかありません。最後の力を振り絞って覚えましょう!

 

accendere 点火する、点灯する acceso
aprire 開ける aperto
avere 持つ avuto
bere 飲む bevuto
correre 走る  corso
dire 言う detto
essere ~である stato
fare する fatto
leggere 読む letto
mettere 置く messo
nascere 生まれる nato
perdere 失う perso
prendere 取る、乗る preso
rimanere とどまる rimasto
rompere 壊す rotto
scegliere 選ぶ scelto
scrivere 書く scritto
spegnere 消す spento
venire 来る venuto

 

今回はここまでにしましょう。とってもボリュームがありましたね、お疲れ様でした。

 

♦私が使用しているイタリア語の電子辞書はこちら♦

 

まとめ

今回のイタリア語文法では近過去を学んできましたがいかがだったでしょうか?初めて勉強する人にとっては結構難しかったのではないでしょうか?

 

近過去に関しては規則をしっかりと理解することが大事だと思うので、最も重要だと思う基礎的な部分を説明してきました。初めのうちは難しいと思いますが、使ううちに徐々に慣れてくると思います。文章に書いたり、イタリア語を勉強している人と話してみたりしてどんどん使っていきましょうね。

 

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