キリスト教の祭りイースター。最近では日本でもうさぎの耳の被り物や、卵のチョコレート等が売り出され、徐々に浸透しつつありますよね。
あなたはイースターにうさぎが出てくるのはなぜか知っていますか?
イースターにうさぎが出てくる理由を知ると、意外に奥が深く面白いんですよ。今回は、その理由をご紹介しますのでぜひチェックしてみて下さい。
イースターにうさぎがでてくるのはなぜ?
Easter(イースター)とは、イエス・キリストが死んで3日目に復活したことを祝う祭り。春分後の最初の満月に続く日曜日がこの祝日とされています。3月21日~4月25日の間で毎年日にちが異なるのですが、2018年のイースターは4月1日となります。
キリスト教をあまり知らない人にとっては、そもそもイースターとは何か?というところから難しい人もいるかもしれませんので、ここから少しお話ししましょう。
イエス・キリストが12月25日のクリスマスの日に誕生したのはきっとご存知ですよね?イエスは人々を救うため神の教えを広めようと宣教活動を行います。しかし、イエスが当時のユダヤ教指導者の偽善を批判した為、ユダヤ人に捕えられ、十字架刑に処せられたのです。
イエス・キリストと一緒に宣教活動をしていた弟子たちが、死後3日後にイエス・キリストが復活したと確信したことにより、イエスを救世主とする信仰、キリスト教が始まったと言われています。イースターは救世主イエス・キリストが復活した日ですから、キリスト教徒にとってとても大事な祭りと言えるんですね。
本題のイースターにうさぎが出てくる理由に戻りましょう。実は、聖書にはうさぎが卵を運んでくるなんて記載は一切されておらず、うさぎがイースターに出てくる真の理由は謎につつまれたままだと言われています。
しかし、ある学説によると、イースターにうさぎが出てくるのはゲルマン神話中で登場する春の女神Eostre(オーストル)から来ているのだとか。春の女神オーストルは繁殖の神と言われ崇められていたのですが、うさぎがこの女神オーストルのシンボル的動物とされていたのです。
なぜうさぎなのかというと…
うさぎは繁殖能力が優れていることから、昔から繁殖や豊かさ、新しい生命の象徴とされてきたのです。新しい生命の象徴とイエス・キリストの復活とが結び付けられたということですね。
また、ある説によると、イースターのうさぎは16世紀にドイツの移民が「卵を産むうさぎ」という言い伝えをアメリカにもたらしたのが始まりだと言われています。そもそもうさぎは哺乳類なので卵を産みませんよね?しかし、ドイツではうさぎが卵を産むという言い伝えがあり、子ども達がうさぎが色のついた卵を産めるようにと巣を作ったのだそう。
ドイツの言い伝えが徐々にアメリカでも広まり、イースターには装飾されたカゴ(巣に見立てている)にチョコレート、キャンディー、時にはプレゼントを入れうさぎが運んでくるといわれるようになったのです。
イースターにうさぎが出てくる理由には、ただただ可愛いというだけでなく、こんな理由があったんですね。知ると面白いものです。
ちなみに、私の住んでいるイタリアではイースターはPasqua(パスクァ)と呼ばれています。伝統的に子羊を食べ、Colombaと呼ばれるハトの形をしたお菓子を食べます。
こちらが実際のColomba。
イースター前になるとスーパーで色々なメーカーのものを目にします。ハトは平和の象徴です。
こちらは義母の作ったイースター用のお菓子。茹で卵と共にこのようなハトのお菓子を手作りするのもイタリア流。
うさぎやたまごの形をしたチョコレートも数多く売られます。こちらは実際に娘に購入したおさるのジョージのチョコレート。
他にも様々なキャラクターのものが売られているのですが、必ずチョコレートの中にはサプライズと言って小さなおもちゃやネックレスなどが入っています。このようにイタリアでもイースターは盛大にお祝いされます。
まとめ
今回はイースターにうさぎが出てくる理由をお話してきましたが、いかがだったでしょうか?
日本でも近年東京ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパン等のテーマパークでイースターのお祭りが大々的に行われ、どんどんイースターが取り入れられてきていますよね。今年はあなたもうさぎや卵の形をしたチョコレートを子どもに贈り、理由を説明してあげると、こどもたちも喜ぶかもしれませんね^^