あなたは今までに海外旅行に出かけたことがありますか?昔に比べて飛行機の料金も安くなり、格段に海外旅行へでかけやすくなりましたよね。アジア圏に関しては国内旅行をするより安い場合なんかもあります。
私も海外旅行が好きで、独身時代は色々な国に旅行に行ったものです。そして現在は縁あってイタリアで暮らしています。今までに海外旅行や海外で暮らしてみて、海外旅行のあり方について考えさせられることが多々ありました。
今回は海外に長い期間身を置く私だからこそ考える、海外旅行をする上で是非とも心得ておきたいことをお伝えします。
海外旅行をする上で是非とも心得ておきたいこと。
海外旅行って自分の住んでいる日本とは全く違った文化や景色、食事などを楽しめるとてもワクワクするものですよね。私も初めて海外(アメリカ)へ行った時、すべてのものが真新しく新鮮で心躍ったものです。
海外旅行はもちろん自分なりにカスタマイズして楽しんで良いと思うのですが、あなたは海外旅行に行く際、現地の人々の暮らしや文化を尊重しようと考えたことってありますか?
私は20代後半にオーストラリアでワーキングホリデーをしていた際、ウルル(エアーズロック)で日本語ガイドを経験しました。ウルルとは、オーストラリア中心部にある世界最大級の一枚岩のことです。一度は写真やテレビで見たことがあるという人もいるのではないでしょうか。
ガイドをしていた際、日本人の観光客をたくさん見てきました。彼らはたいていウルルに登るのを目的の1つとして観光に来ていました。しかし、実はこのウルルは原住民の人たちにとってとても神聖な場所である為、できれば観光客にも登ってほしくないという思いを持っているのです。
大抵の日本人観光客はウルルに登ってほしくないという原住民の思いを知らずに旅行に来ていました。もちろん知らなくても全く問題ありません。その為に現地ガイドがいるのですから。私も現地ガイドとして観光客を案内する際、原住民の気持ちを伝え、できれば彼らにとって神聖な場所であるウルルに登って欲しくない旨を伝えました。
しかし、大半の人の気持ちを動かすことはできなかったのが事実です。ウルル周辺の散策を代案しても変わりませんでした。私が人々の心を動かすまでの話術がなかったのが原因ではありますが、もともとウルルに登る目的を持ち日本から来ている人の心を動かすのはなかなか難しいものでした。
中には話を聞いて思い直し、ウルルに登るのをやめてくれた方もいました。彼らは現地の人々の暮らしや文化を尊重することを選んだんですね。このように自分の意見を変えてでも現地の人々のことを考えられる人が今日本にはどれぐらいいるでしょうか?
最近では2019年10月にウルルへ登ることが全面禁止になるニュースが日本でも流れましたよね。私はこれで逆に日本人観光客が禁止になる前にウルルに登っておかないと!という「限定感」から、ここ1年ちょっとの間で逆にウルルに登る人が倍増するのではないか?と少し心配です。現地住民の思いをくみ取り、登らないという選択をしてくれる人が1人でも多くいて欲しいと個人的に願っています。
一方、日本に来る海外の観光客を見た際はどうでしょう? 日本に居たころ、中国人は列を守らなかったり大声でうるさいから好きじゃないという日本人の意見をよく聞くことがありました。
私たち日本人は基本列はしっかり守るし、叫ぶような大きい声では話しませんよね。これは私たちの日本の文化であり、中国人にとっては実は列を割り込むことも大きい声で話すことも日常的なのかもしれない。それでも、日本に来るからには日本のやり方を尊重してほしいと思うのですね。
ということは、私たちが海外旅行に行くときも同じだと思いませんか?他の国を観光するからには、その国の人々の文化や気持ちを尊重することがとても大切だと思うのです。
もしも行く先で守るべきことが分からない場合は、ガイドに聞いてもいいでしょう。個人で行く人はインターネットなんかで気を付けることをちょっと調べるだけでもいいと思います。そんなに難しいことではありませんよね?
その国の文化や暮らし方を少しでも頭の隅に入れた上で現地に行くと、海外旅行がより良いものになるのではないでしょうか。
まとめ
今回は「海外旅行をする上で是非とも心得ておきたいこと」ということで、私の今までの経験を踏まえた思いを伝えさせて頂きました。偉そうなことを言っているようですが、私だって同じです。
海外旅行の時はもちろん、イタリアで暮らしている今(暮らしとなると違いが本当に多くてさらに難しくなるのですが)、できるだけその国の文化やあり方を理解しようと心がけています。
みなさんも一度自分の心に問いかけてみて下さい。
「海外旅行をする際、現地の人々の暮らしや文化を尊重しようと考えたことある?」
私と同じような思いを持って海外旅行へ出かけてくれる人が増えれば幸いです。