イタリア生活

イタリアの祭日〜ベファーナ〜

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日本では12月25日が終わるとクリスマスの飾りは片づけられ、すぐにお正月の準備が始まりますよね?イタリアではちょっと違うんです。イタリアでは1月6日までクリスマスシーズンが続きます。ショッピングセンターのクリスマスツリーも、街中のイルミネーションやクリスマスマーケットも、家に飾るクリスマスツリーも1月6日までそのままなんです。

 

イタリアでは1月6日は国民の祝日。Befana(ベファーナ)またはEpifania(エピファニア)と呼ばれ、イエス・キリストの御公現を祝います。日本ではほとんど知られていないこの祭日、とても興味深いものだったので詳しくご紹介します。

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イタリアの祭日~ベファーナ~

イタリアの祭日、ベファーナ。初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか?ベファーナは御公現の祝日のことを指すのと共に、御公現祭の前夜に子どもに贈り物を届ける老婆(魔女)のことも指します。

 

御公現祭…なんだか難しい言葉がでてきましたね。御公現祭についても説明しておきましょう。こちらもクリスマス同様カトリックのお話になるのですが、御公現祭とは、東方の3博士がイエス・キリストの誕生の際、礼拝にやってきたことを記念するお祭りです。では老婆(魔女)はどこから出てきたのでしょう?ベファーナにはこんな言い伝えがあります。

 

東方の3博士がイエス・キリストの誕生の礼拝にやってくる時のお話。冬の夜は凍えるように寒く、旅路もとても長いものでした。東方の3博士は上手く道を見つけることができず、ある老婆に道案内を尋ねると共に一緒に行かないか?と彼女を誘いました。しかし、老婆は彼らの誘いを断ります。

 

何か重大なことが起こっていたのではないか?と老婆は東方の3博士に参加しなかったことを後々とても後悔し、たくさんのお菓子を詰めた袋を準備し彼らの後を追います。しかし、結局彼らを見つけることはできませんでした。それからというもの、この老婆はイエス・キリストにたどり着けるという希望を持ちながら、各家のドアをノックし、子どもたちにお菓子を配って回っているのだそう。

 

このような理由から、イタリアでは1月6日にはベファーナがお菓子を持って子どもたちのもとへやって来ます。

 

実際12月25日が終わると、イタリアのスーパーマーケットでは1月6日のベファーナに向けて靴下に入ったたくさんのお菓子が売り出されます。

 

種類もすごく豊富。

 

ベファーナの恰好をしたものも…

これはちょっとリアルすぎて怖い…

お菓子の中身はそれぞれ違いますが、大抵の場合キャンディーやチョコレート、そして炭の色と形をしたキャンディーが入っています。(ベッファーナは良い子にはキャンディーを、悪い子には炭を持ってくると言われている為)

 

炭のキャンディーはこんなもの。

本当に真っ黒で炭みたい。でも味は普通のキャンディーのように甘いですよ。

 

日本ではクリスマスにサンタクロースが靴下の中にお菓子やプレゼントを入れてくれますよね?イタリアではサンタクロースではなくベファーナが靴下にお菓子を入れるんです!しかも1月6日。なんだか全然違っていて面白いですね。

まとめ

今回はイタリアの祭日~ベファーナ~についてご紹介してきました。私も去年初めて体験した時は、なんのこと?とまったく意味が分からなかったのですが、2年目にしてやっときちんと理解できるようになりました。

 

日本ではクリスマスや、ハロウィン、イースターなど欧米や欧州の文化もどんどん取り入れられているので、いずれこのベファーナも流行りそうだなぁとひそかに思ったりしています。

 

イタリアにこの時期に来る機会のある人は、ぜひ街中やスーパーマーケットでベファーナグッズを探してみて下さい。

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