旅行

シェンゲン協定を知り世界に羽ばたこう。

<スポンサードリンク>

あなたはシェンゲン協定という言葉を聞いたことがありますか?日本人にとってはあまりなじみのない言葉かもしれませんが、ヨーロッパではとても重要な意味を持つ協定です。

 

私もよくイタリア人の夫からヨーロッパの他の国を旅行する時にシェンゲンに関して質問されていたのですが、実はあまり意味をよく分かっていませんでした。何だシェンゲンって?という感じで…。

 

きっと私のようにあなたもシェンゲン協定についてよく分かっていないかもしれません。私は先日実際にシェンゲンを訪れる機会があったのですが、正直シェンゲン協定を知ることで自分の中の世界観がものすごく広がったという思いがあります。あなたにもあなたの世界観をもっと広げて欲しい。この思いから、今回はシェンゲン協定について詳しくお伝えしたいと思います。

<スポンサードリンク>

シェンゲン協定とは?

シェンゲンはヨーロッパの小さな国ルクセンブルグにある街(もともとは村)の名前です。地図で見てみると分かりやすいのですが、ルクセンブルグと言う国はベルギー、ドイツ、フランスの3つの国に接しています。

シェンゲン協定とは、その名の通りシェンゲンにて結ばれた協定。なぜヨーロッパの人々にとってこのシェンゲン協定が大事な意味を持つのかというと、シェンゲン協定加盟国内は出入国審査なしで行き来が出来るからなんです。

 

シェンゲン協定加盟国と聞いても難しいと思う人もいるかもしれませんね。簡単に言うと、協定に加盟している国同士はパスポート(もしくは身分証明)の提示なしに自由に出入りできるということ。これって島国に住む私たち日本人からしたらかなりすごいと思いませんか?車でブーンと走って、何も検査なしに違う国に入れちゃうんですよ!

 

実際に私もシェンゲンを訪れた日に、ドイツとフランスにも入国しました。もちろん何も検査もなしで。誰もチェックもしません。国境を超える時には看板があるのみでした。

 

これはドイツに入る時。看板の上の方にDと書かれてあるのがドイツを意味しています。

 

ルクセンブルグとフランスの国境でも写真をパシャリ。普通の道路なのですが、私の前方がルクセンブルグ、後方がフランスなんです。なんとも面白い。

そもそもシェンゲン協定が生まれたのは今から30年以上も前の1985年6月14日に遡ります。ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ、フランス、ドイツの5か国が、人々の自由な移動を目的とし加盟国内での出入国審査を無くす協定を結んだのです。

 

ルクセンブルグにあるシェンゲンはドイツ、フランスとの国境もある為、この場所が選ばれたと言われています。協定への各国の署名は船上で行われました。

 

現在では26か国のヨーロッパの国々がシェンゲン加盟国となっています(そのうち22か国がEU加盟国)。26か国は次の通り。

・ベルギー
・チェコ共和国
・デンマーク
・ドイツ
・エストニア
・ギリシア
・スペイン
・フランス
・イタリア
・ラトビア
・リトアニア
・ルクセンブルグ
・ハンガリー
・マルタ
・オランダ
・オーストリア
・ポーランド
・ポルトガル
・スロベニア
・スロバキア
・フィンランド
・スウェーデン
・アイスランド
・リヒテンシュタイン
・ノルウェー
・スイス

こんなにも多くの国がパスポートもしくは身分証明なしにお互いの国を行き来できるようになるなんて、昔の人々に想像できたでしょうか?

 

シェンゲン協定は人々に加盟国内の自由な移動を実現させるとともに、各国の経済発展をも促してきたと言われています。また、国際犯罪やテロなどといった脅威へも、加盟国同士の警察、司法が手と手を取り合い協力しあっているのだとか。

 

私たち日本人が協定国へ旅行に行く際も利点がありますね。というのも、日本からヨーロッパのいくつかの国を周りたいというときは、最初と最後の国で出入国審査はあるものの、旅行中はシェンゲン協定国内だったら出入国審査なしで旅行できるから。審査の手間が省け、その分長く観光の時間に使うことができるので旅好きにはなんとも有難い。(とはいうものの、パスポートは身分証明の為にも常に持参することをお勧めします。)

 

ただ注意が必要なのですが、EU加盟国の中でもシェンゲン協定加盟国になっていない国々もいくつかあるんです。その国々が次の通り。

・ブルガリア
・クロアチア
・キプロス
・アイルランド
・ルーマニア
・イギリス

EU離脱が決定したイギリスもシェンゲン協定には加盟していないんですね。これらの非加盟国に行く場合は、出入国審査が必要になるので注意が必要。とはいうものの、もしかしたら数十年後、現在の非加盟国がシェンゲン協定に加盟している光景を見ることがあるかもしれませんよね。これからの将来が楽しみなものです。

 

シェンゲン協定について詳しく知る為に是非ともお勧めしたいのが、シェンゲンにあるヨーロピアンシェンゲン博物館。小さな博物館ですが、内容が非常に充実しています。さらに入館無料です。

シェンゲン協定に関する様々な資料やクイズコーナーなど内容が本当に豊富です。言語が英語、フランス語、ドイツ語の3か国語になるのですが、資料を持ち帰ることもできます。もしこれらの言語が苦手なら、シェンゲンについて多少の知識がある上で訪れるとさらに楽しめることでしょう。

 

タッチパネルで国を選ぶと、シェンゲン協定加盟国について詳しく知ることもできます。

 

ヨーロピアンシェンゲン博物館専用のシェンゲンビザも作れます。

氏名、国籍、誕生日、日付、写真が入るので一生の記念になります。私たちは家族で写真に入ってしまいましたが自分専用で作っても良いのではないでしょうか?

 

シェンゲンへはルクセンブルグ空港から車で30分程で到着します(空港でレンタカーを借りる場合1日50ユーロ程)。博物館でシェンゲンについての知識をさらに深めると共に、1日に3つの国(ルクセンブルグ、ドイツ、フランス)を回ってみるもの面白い経験となることでしょう。

まとめ

今回はシェンゲン協定についてお話してきましたがいかがだったでしょうか?島国日本から見てみると、パスポートなしに他の国々を回ることができるこのシェンゲン協定は衝撃的だったのではないでしょうか?

 

これからの世の中まだまだ国際化が進んでいくことと思います。百聞は一見に如かずと言いますが、実際に他国を自分の目で見て理解を深めることはあなたの世界観を広げること間違いなし。日本とは違う世界を見ることで、日本に対する思いも深くなることでしょう。

 

あなたもぜひとも価値あるシェンゲンを訪れてみてはいかがでしょうか?

<スポンサードリンク>