日本では近年晩婚化が進んでいると言われていますよね?昔は30歳に結婚するのは遅いと言われていましたが、今では30歳過ぎて結婚するという人も多いです。
イタリアも日本同様、晩婚化が進んでいる国の1つです。長年付き合っていてもなかなか結婚しないというカップルもよく見かけます。長い人だと10年以上付き合っているなんてことも。
結婚が遅くなるのにはいくつもの要因があると思うのですが、イタリアにはイタリア独特の結婚に慎重になる理由があるんです。
イタリア人が結婚に慎重になる理由とはどんなものなのでしょうか?
イタリア人は結婚に慎重?
日本とイタリア両国で晩婚化が進む大きな理由の1つとして、金銭的な理由が挙げられます。給料が安く自分1人で暮らしていくのが精一杯と言う意見を持つ人も少なくないのではないでしょうか。
そもそも出会いがない!という人もいるかもしれませんね。これは本当にめぐり逢いなので、きっと自分から何かしら行動をしていればいつか突然現れるものだと私は思っています。数年前の私も将来自分がイタリア人と結婚するとは予想もしていませんでしたからね。
イタリア人に至っては、相手はいるのに結婚していないという人が多いです。なぜイタリア人が結婚にここまで慎重になるかって?
その大きな理由がこれ。
イタリアでは離婚するのが簡単ではないのです。
宗教的理由から離婚自体があまり良いものとされていないイタリアなのですが、どうしても離婚したい場合は最低3年は別居をしなければならないそうです。双方の同意があったとしてもですよ!しかも別居する為には書類を揃え裁判所に届け出る必要があるほど。かなり複雑ですね。
夫婦や証人の署名と捺印さえあれば、離婚届1枚で簡単に離婚することができる日本とは全然違いますね。その為日本のように結婚と離婚を繰り返すという人は、イタリアではほとんど見ない気がします。
離婚が難しいという理由からか、イタリアでは籍を入れない事実婚の夫婦も多いです。日本ではまだ事実婚と言う考え方はそこまで浸透していないように思われますが、イタリアでは子どもがいても籍を入れていないと言う人もよく見かけます。籍を入れていなくても、結婚している家庭となんら変わらない生活(生活を共にしている)を送っているんですけどね。
結婚のステップもイタリアと日本では違いがあります。
日本だと、
1.結婚
2.子ども
3.マイホーム
という考え方が一般的じゃないですか?子どもができたら、次はマイホーム購入の夢を持つ家庭も多いですよね。
一方イタリアだと、
1.マイホーム
2.結婚
3.子ども
という順番が一般的なんです。
マイホームが一番に来るんですね!びっくりじゃないですか?
そもそもイタリアでは、紙幣の価値は今後変わるかもしれないという理由から、独身の人でも現金を貯金するのではなく、家(マンション)を購入する人が多いのだとか。※日本のようにローンのシステムがあります。
ミラノのような大都市では日本のように一軒家を購入するというのはかなりの金額になる為、大抵の人はマンションを購入しています。マンションと言っても内容は様々で、独身の人ならワンルームのみを購入する人もいますし、これから結婚するという人はベッドルーム3部屋付きのマンションなんかを購入したりします。
イタリアで結婚をするにはまずマイホームを購入し、離婚も難しいとなると、それは結婚をするまでに長い時間を要するのもなんだか分かる気がします。きちんと将来を見据えた上で結婚を決意するんですね。
それでは結婚してからはどうでしょうか?
イタリア人は結婚するまでに時間を要しますが、結婚してからもカップルの時と同様夫婦の時間をとても大切にします。
これって簡単なようで実は難しいんですよね。なぜなら子どもができたら、どうしても子ども中心の生活になってしまうから。
しかし、イタリア人はこの考え方を好まないんです。もちろん子どもは大切。それでも、時には子ども抜きで夫婦の時間を大切にするべきだと考えるのです。これは祖父母が率先して孫を預かる(たいていの場合祖父母はすぐ近くに住んでいます。)イタリア文化だからこそ可能なのかもしれませんが、結婚してもいつまでもカップルのように新鮮でいたいという考え方は素敵ですよね。
フランス人の友人も同じようなことを言っていたので、これはヨーロッパで特有の考え方なのかもしれませんが、年齢を重ねてもいつまでも仲良い夫婦が多いのは、夫婦の時間を大切にするからこそなのかもしれません。
まとめ
イタリア人が結婚に慎重になる理由を述べてきましたが、いかがだったでしょうか?日本との違いも多く、驚いた方もいるかもしれませんね。
結婚に関しては本当に人それぞれ考え方があると思います。もしかしたら時間をかけずに電撃結婚をしても幸せに暮らしているという夫婦の方もいるかもしれません。どちらにせよ、結婚がゴールではなく、その後もお互いを大切にしあえるような関係が続けられたら理想的ですね。