あなたがイタリアの食事で思い浮かべるとしたらどんな料理がありますか?パスタやピザ?それともリゾット?
イタリアの食文化は日本同様とても素晴らしく、美味しい料理が数えきれないほどあります。2015年にイタリアで行われた国際博覧会(ミラノ万博)でも食がテーマになりましたよね。イタリア人は自分達の食文化にとても誇りを持って生きています。
そんなすばらしい食文化を持つイタリアで、特別な食の体験をしてみたいと思いませんか?今回は私がイタリアで是非ともお勧めしたい、特別な食の体験についてご紹介します。
イタリアで特別な食の体験をしよう
イタリアで特別な食の体験をするなら、agriturismo(アグリトゥーリズモ)と呼ばれるホテルやレストランを探してみましょう。
アグリトゥーリズモとは直訳すると、農場滞在型観光(農場に泊まり農業を体験する)と言います。現在では農業を体験できる場所もいくつかありますが、大抵の場合は農業体験をするのではなく、その場所で作られている自家製の食べ物を楽しむことができます。
アグリトゥーリズモは、都市から少し離れたところにあります。私達もミラノから車で1時間半ほどのBusseto(ブッセート)という都市のアグリトゥーリズモに来てみました。ブッセートは生ハムで有名なParma(パルマ)から40キロほどの距離の場所です。
アグリトゥーリズモに来て楽しみなのは何と言っても食事。待ちに待ったディナーの時間がやってきました。
イタリア料理では一般的に次のようなメニューがあります。
・antipasto(アンティパスト)
・primo piatto(プリモ ピアット)
・secondo piatto(セコンド ピアット)
アンティパストは前菜です。
プリモピアットは1皿目の料理。たいていパスタやリゾットをメニューの中から選びます。
セコンドピアットは2皿目の料理。肉料理や魚料理から選びます。
プリモピアットだけ選ぶ人もいますし、アンティパストからセコンドまで全部選ぶという人もいます。自分の好きなように選んでいいんです。
夫と私も自由に選び、アンティパスト1つ、プリモピアット2つ、セコンドピアット1つを注文しシェアしました。
まずアンティパスト。私達が選んだのはsalumi della casa(サルミ デラ カーザ)と呼ばれる自家製ハムの盛り合わせ。
写真中央にたくさんあるのがculatello(クラテッロ)と呼ばれる豚のおしりの肉。イタリアの中でもこの地域で特に有名な1品。上左手がサラミ。上右手がpancetta(パンチェッタ)と呼ばれる豚肉を塩漬けしたもの。どれも本当に新鮮で美味しい。
次にプリモピアット。1皿目のパスタではanolino(アノリーノ)と呼ばれる、詰め物をしたエミーリア地方で有名なパスタを選びました。
パスタの中にはパルミッジャーノレジャーノと呼ばれるイタリアでとても良く食べられるチーズが詰められています。スープは自家製のめんどりから作られたもの。優しいスープの味と濃厚なパルミッジャーノレジャーノがマッチしていてとても味わい深いものでした。
もう1皿のパスタはtagliatelle(タリアテッレ)と呼ばれる日本でいうきしめん状のパスタ。卵が練り込まれています。
トマトソースと絡めていただきます。こちらも自家製というだけあり、一般的に食べるタリアテッレよりも断然モチモチしていて美味しい。
そしてセコンドピアット。牛肉、豚肉、うさぎ肉と色々な種類がありましたが、私達は牛肉を選びました。
オーブンで焼かれていて、玉ねぎソースがかかっています。お肉がとても柔らかく、ソースと上手く絡み合っていてこれまたなんとも言えない美味しさでした。
お腹がいっぱいの私たちでしたが、せっかくならデザートも試してみたいということで、Semifreddo al mascarpone(セミフレッド アル マスカルポーネ)と言うデザートを注文。
セミフレッドとはアイスクリームにビスケットやクリームなどを混ぜ合わせて作ったデザートのこと。ティラミスに似たとても濃厚な味わいで、上のココアパウダーにはサクサクしたクランチ状のビスケットものっていました。
このホテルに聞いてみると、ほとんどのものを自家製で作っているのだとか。チーズ入りのパスタなどどうやって作るんだろう?と感心しっぱなしでしたが、彼らは何百年も前から伝統的な作り方を受け継いでいるからこそ、このような美味しいものができるとのこと。すごく納得!
まとめ
イタリアで特別な食の体験をしようと言うことで、今回はアグリトゥーリズモについて紹介してきました。その場所場所で作られた自家製の料理は一般的なレストランで食べるよりも一段と美味しさが増します。ぜひあなたも試してみて下さい。